NHKドラマ10「舟を編む ～私、辞書つくります～」が、いよいよ佳境を迎えています。池田エライザさんが演じる岸辺みどりが辞書作りに奮闘する姿は、多くの視聴者の心を掴んでいます。特に、8月12日放送の第9話では、辞書「大渡海」に“あるべき言葉”が入っていないことが発覚し、100万枚の用例採集カードを見直すという、まさに「地獄の日々」が描かれます。
効率化至上主義への疑問
原作は三浦しをんさんのベストセラー小説。原作者の三浦さんは、タイパ（タイムパフォーマンス）至上主義の職場に疑問を呈しています。生成AIなどのツール進化で業務効率化が進む一方、「もっとタイパ良くできない？」というプレッシャーに息苦しさを感じる人もいるのではないでしょうか。
「非効率が生む価値」とは？
ドラマ「舟を編む」では、一冊の辞書を作るために10年以上もの歳月をかける編集者たちの姿が描かれています。語釈や挿絵一つ一つに頭を悩ませ、議論を重ねながら辞書を作り上げていく姿は、「効率性」を追い求める現代社会に「非効率が生む価値」を問いかけます。
池田エライザさんの熱演はもちろん、RADWIMPSの野田洋次郎さんが演じる馬締光也、向井理さん演じる西岡など、個性豊かなキャラクターたちが織りなす人間ドラマも見逃せません。最終回に向けて、みどりはどのように「大渡海」を完成させるのか、そして私たちは「タイパ時代」とどう向き合っていくのか、注目が集まります。
- 池田エライザさん演じる岸辺みどりの成長
- 辞書作りの裏側にある情熱と苦労
- タイパ至上主義へのアンチテーゼ
ドラマを通して、言葉の重みや、時間をかけて何かを作り上げる価値を再認識してみてはいかがでしょうか。