『火垂るの墓』配信開始で若年層に衝撃!高畑勲監督作品の魅力再発見
戦後80年の夏、スタジオジブリ不朽の名作『火垂るの墓』(1988年)がNetflixで国内配信を開始し、大きな反響を呼んでいます。これまで海外での配信はあったものの、国内での配信は今回が初めて。高畑勲監督の逝去後、地上波での放送機会も限られていたため、若い世代を中心に「初めて観た」という声が続出しています。
SNS上では、「人生初だった」「衝撃がすごい」「落ち込んでる」といったコメントが多数見られ、戦争の悲惨さや家族の絆について深く考えさせられる作品として、若い世代の心に強く響いているようです。また、大人世代からは「子どものときは怖いイメージだったけど、今はひたすら悲しい」「親になったからよりつらく感じる」といった声も上がり、幅広い世代に作品が届いていることが伺えます。
一方、高畑勲監督の軌跡を辿る展覧会「高畑勲展―日本のアニメーションを作った男。」が東京・麻布台ヒルズ ギャラリーで開催中です(9月15日まで)。本展では、高畑監督作品の絵コンテや制作資料が展示され、『太陽の王子 ホルスの大冒険』から『かぐや姫の物語』まで、その創作の秘密に迫ります。特に今年は戦後80年にあたるため、『火垂るの墓』に関連した新資料も展示されており、作品をより深く理解する上で貴重な機会となっています。
高畑勲監督のこだわりとアニメーションへの情熱
- 緻密な設計:アニメーションは基本的に無駄なカットや偶然がないため、絵を描き始める前に細かな設計が必要であること。
- 手描きの水彩画タッチへの挑戦:『ホーホケキョ となりの山田くん』や『かぐや姫の物語』など、濃密でリアルな表現だけでなく、手描きの水彩画タッチに挑戦した作品があること。
高畑勲監督の作品は、単なるアニメーションではなく、人間の感情や社会の現実を深く掘り下げた芸術作品です。この夏、『火垂るの墓』の配信や展覧会を通して、高畑勲監督の作品に触れ、そのメッセージを受け取ってみてはいかがでしょうか。