チュニジアの首都で、カイ・サイード大統領の権威主義的な統治に対する抗議デモが大規模に行われました。デモ参加者たちは「人民は体制の崩壊を望む」と叫び、大統領による権力掌握から4年を迎え、国が「巨大な刑務所」と化した現状を強く批判しました。
デモの背景:権威主義的な統治と政治犯の増加
2021年7月25日、サイード大統領は議会を解散し、首相を解任、大統領令による統治を開始しました。この動きはクーデターと批判されています。その後、主要な司法機関の解散、裁判官の解任、そして多数の政敵の投獄が行われました。著名な政治的反対者であるラシェッド・ガンヌーシやアビル・ムーシなども収監されています。
「チュニジアは巨大な刑務所」
投獄された弁護士でサイード大統領の批判者でもあるアハメド・スアブ氏の息子、サイブ・スアブ氏は「チュニジアは巨大な刑務所になった」と訴えます。投獄されていない人々も逮捕の恐怖に怯えながら生活していると彼は語りました。
アムネスティ・インターナショナルの報告
アムネスティ・インターナショナルは2024年の報告書で、チュニジア当局が政府批判者を逮捕するために曖昧な法的根拠を利用していると指摘しました。
民主主義回復への願い
投獄された政治家アブデルハミド・ジェラシ氏の妻であるモニア・イブラヒム氏は、今回のデモの目的は民主主義を回復し、政治犯を解放することだとロイター通信に語りました。多くのチュニジア国民が、自由と民主主義を取り戻すために声を上げ続けています。
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- 政治犯の釈放を要求
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