米国のゲーム大手エレクトロニック・アーツ(EA)が、なんと8.2兆円という巨額で買収されることが決定し、世界中のゲーム業界に衝撃が走っています!この買収劇の背後には、サウジアラビアの政府系ファンド(PIF)など、オイルマネーの存在が大きく影響しているのです。
買収の主役はサウジアラビアのPIF
買収に関わる投資家グループの一角を担うPIFは、サウジアラビアの政府系ファンドです。PIFはこれまでにも、対戦格闘ゲームで知られるSNKを買収したり、任天堂やコーエーテクモの大株主になったり、さらには「ポケモンGO」で知られるナイアンティックのゲーム部門を取得したりと、ゲーム業界への投資を積極的に進めてきました。
ゴールドマンとJPモルガンも関与
この史上最大規模のレバレッジド・バイアウト(LBO)には、ゴールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェースも大きな役割を果たしています。ゴールドマンはEAに助言を提供し、JPモルガンは200億ドルのデットファイナンスを提供します。JPモルガンの提供する200億ドルは、LBO案件で単独の銀行によるコミットメントとしては過去最大規模となります。
日本のゲーム業界への影響は?
こうした外資によるゲーム企業への投資や買収は、日本のゲーム業界にどのような影響を与えるのでしょうか?中国系資本であるテンセントなどが日本のゲームスタジオへの投資を再検討・縮小しているとの報道もある中で、オイルマネーの流入は、日本のゲーム業界にとって新たなチャンスとなる可能性も秘めています。
サウジの国家戦略「Vision 2030」
PIFによる投資は、サウジ政府の国家戦略「Vision 2030」に基づくものと考えられています。これは石油依存からの脱却を目指し、経済を多角化する取り組みであり、ゲームやeスポーツはその重要な柱の一つとして位置づけられています。サウジ王族の一部が子供の頃からゲームを好んで遊んでいたという個人的な背景もあり、ゲーム開発への過度な介入は見られず、資本注入による経営の安定化といったプラスの効果が期待されています。
今後の展開に注目
今回のEA買収劇は、ゲーム業界における資金の流れを大きく変える可能性があります。オイルマネーがゲーム業界にどのような革新をもたらすのか、今後の展開から目が離せません!