ドジャース守護神、タナー・スコットの2025年シーズンを振り返る
ロサンゼルス・ドジャースの守護神、タナー・スコット投手(31)にとって、2025年はまさにジェットコースターのような一年でした。昨オフ、サンディエゴ・パドレスから4年総額7200万ドル(約112億円)という大型契約で加入。速球とスライダーを武器に「大谷キラー」としても知られる左腕は、大きな期待を背負ってシーズンに臨みました。
シーズンは東京ドームでの開幕シリーズから始まり、カブス戦で初セーブを記録。しかし、その後は制球難や被弾に苦しみ、安定感を欠く投球が続きました。夏場には左肘の炎症で負傷者リスト入りも経験。復帰後もリードを守り切れない試合が相次ぎ、9月12日のジャイアンツ戦では、山本由伸投手の好投を帳消しにするサヨナラ満塁本塁打を浴びてしまうなど、苦しい状況が続きました。
苦境を乗り越え、終盤に見せた復調の兆し
シーズン成績は58試合で1勝3敗、21セーブ、防御率4.73。大型契約に見合うパフォーマンスとは言えませんでしたが、シーズン終盤には復調の兆しを見せました。9月19日のジャイアンツ戦では、4試合連続無失点リリーフで試合を締めくくり、引退を発表したクレイトン・カーショー投手の花道を飾るなど、チームに貢献する場面もありました。
ロバーツ監督も「雑音はあるだろうが、みんな信じてる」とスコットを擁護。苦しいシーズンを通して、スコットは多くの批判を受けながらも、チームメイトや監督の信頼に応えようと奮闘しました。来シーズン以降の活躍に期待が高まります。
課題の救援陣の立て直しが鍵
ドジャースは、スコットだけでなく、救援陣全体の立て直しが課題となっています。エドガルド・エンリケス投手やジャスティン・ロブレスキ投手、カービー・イエーツ投手など、他のリリーフ陣の安定感も求められます。来シーズンに向けて、どのように課題を克服していくのか注目です。
- 大型契約のプレッシャー
- 制球難と被弾の克服
- 救援陣全体の底上げ