シドニーのビーチで悲劇：サメ襲撃事件発生
オーストラリア・シドニーの海岸で、サーファーが大型のサメに襲われ死亡するという痛ましい事件が発生しました。地元警察の発表によると、事件は9月6日に発生し、同様の事故は約3年半ぶりとのことです。この事故を受け、近隣の複数の海岸が閉鎖され、地域住民や観光客に大きな衝撃を与えています。
事故の詳細：57歳男性、両足を失い死亡
犠牲となったのは、シドニー北部のロング・リーフビーチでサーフィンをしていた57歳のマーキュリー・プシラキス氏。午前10時ごろ、沖合約100メートルでサーフィン中に体長6メートル級のホオジロザメとみられるサメに襲われました。サーフボードは真っ二つに裂け、プシラキス氏は両足を失ったまま海中で命を落としたとのことです。
ビーチ閉鎖と安全対策
事件を受け、ニューサウスウェールズ（ＮＳＷ）州政府とライフセービング当局は、ナラビーンからマンリーまでの海岸を閉鎖。ロング・リーフビーチ周辺は48～72時間は遊泳禁止となる予定です。ドローンによる監視や漁業当局による周辺監視も強化されています。
過去の事例と今後の課題
シドニー周辺での致死的なサメ襲撃は極めてまれで、過去60年間で2件目となります。2022年にはリトル・ベイでダイビング中のインストラクターがホオジロザメに襲われる事件が発生しました。ＮＳＷ州内には51カ所にサメ除けネットが設置されていますが、完全な防護は難しく、海洋生物の混獲による環境負荷も懸念されています。今回の死亡事故は観光業や地域経済にも影響を及ぼす可能性があり、オーストラリア政府は改めて安全対策と海洋環境保全の両立を迫られています。
専門家の見解
専門家は、サメの行動パターンを理解し、危険な時間帯や場所を避けることが重要だと指摘しています。また、サメ除けネットの改良や、サメの生息域を考慮した上で安全に遊泳できるエリアを設けるなどの対策が必要だと訴えています。
- 遊泳前に最新の情報を確認する
- 早朝や夕暮れ時の遊泳は避ける
- 単独での遊泳は避ける
- 傷口から血が出ている場合は遊泳しない