イエメンのフーシ派「首相」ラハウィ氏、イスラエル攻撃で死亡
イエメンの親イラン武装組織フーシ派は30日、同派が実効支配する地域を統治する政権の「首相」であるラハウィ氏が、28日にイスラエルによる攻撃を受け死亡したと発表しました。複数の「閣僚」も同時に死亡したと伝えられています。この攻撃は首都サヌアで発生し、フーシ派が定期的に開催するワークショップ中に標的になったとされています。
イスラエル国防軍は軍事目標を「正確に攻撃」と発表
イスラエル国防軍(IDF)は、今回の攻撃について、イエメンの首都サヌアにあるフーシ派の軍事目標を「正確に攻撃した」と発表しました。これは、イエメンからイスラエルに向けて無人航空機(UAV)が発射されたことへの対応と見られています。
フーシ派は報復を示唆、中東情勢はさらに不安定化
フーシ派は声明で、「あらゆる挑戦と脅威に対処するため、軍事力増強と能力開発を継続する」と表明し、イスラエルと戦争状態にあると主張しました。今回の事件により、フーシ派が報復としてイスラエル領内へのミサイル攻撃などを激化させる可能性があり、中東情勢はさらに不安定化する恐れがあります。
背景
- フーシ派は、イランの支援を受ける反政府勢力で、2014年ごろから勢力を拡大。
- 2015年にサヌアを制圧し、北部一帯を実効支配しています。
- ガザ地区のイスラム組織ハマスと同様、イランの支援を受けており、紅海などを航行する商船やイスラエル領内に対して攻撃を繰り返しています。
今後の展開
今回の事件を受け、中東地域全体で緊張が高まっており、国際社会は事態の沈静化に向けて外交努力を強化する必要があります。フーシ派による報復攻撃や、イスラエルによるさらなる攻撃が行われる可能性もあり、今後の情勢を注視していく必要があります。