富山大学と金沢大学の研究チームが、能登半島地震の震源域である石川県輪島市沖の海底で、地震を引き起こしたと考えられる活断層の痕跡を水中ドローンで撮影することに成功しました。この発見は、今後の地震予測や防災対策に役立つ可能性を秘めています。
海底に巨大な段差を発見
研究チームは、輪島市沖の水深60〜72メートルの海底で、最大5メートルもの段差を発見しました。これは、過去の地震活動によって形成されたものと考えられ、活断層そのものである可能性も指摘されています。これまでにも、地震後にできたと考えられる小さな段差は見つかっていましたが、今回の発見は規模が大きく、地震のメカニズム解明に貢献すると期待されています。
活断層の動きを復元へ
富山大学の立石良准教授は、「海底活断層の位置は全て分かっているわけではない。周辺の地形変化を調べ活断層の動きを復元し、未知の活断層の発見に役立てたい」と述べています。今回の撮影データをもとに、過去の地震活動や地形変化を分析し、より正確な地震予測モデルの構築を目指すとしています。
- 海底地形の調査による活断層の発見
- 地震活動のメカニズム解明
- 津波予測精度の向上
今後の展望
今回の発見は、能登半島地震の発生メカニズムを理解する上で重要な一歩となります。研究チームは今後も、海底地形の調査やデータ分析を進め、地震防災に貢献していくとしています。地震大国である日本において、このような研究は非常に重要であり、今後の成果が期待されます。
より詳しい情報は、富山大学や金沢大学の発表資料をご確認ください。