天皇皇后両陛下は22日、皇居・宮殿にて第9回アフリカ開発会議(TICAD)の出席者を招き、茶会を開かれました。秋篠宮ご夫妻、そして両陛下の長女である愛子さまもご出席され、27カ国の首脳ら37人と和やかに懇談されました。
天皇陛下のおことば
茶会の冒頭、天皇陛下は「TICADを通じて30年以上にわたり育まれてきた日本とアフリカとのパートナーシップが一層強固で豊かなものとなるよう祈念いたします」と述べられました。長年にわたる日本とアフリカの友好関係をさらに発展させたいという強い思いが込められています。
野口英世アフリカ賞授賞式にもご臨席
茶会後、両陛下は東京都港区の明治記念館で開催された第5回野口英世アフリカ賞授賞式にご臨席されました。この賞は、黄熱病の研究で知られ、アフリカでも活動した細菌学者の野口英世の功績を記念して創設されたものです。
今回の受賞者
- マラリア治療に貢献したマリのアブドゥライ・ジムデ博士
- 「アフリカ睡眠病」などの治療に取り組む非営利組織「顧みられない病気の新薬開発イニシアチブ(DNDi)」
アフリカの医療発展への貢献
野口英世アフリカ賞は、アフリカの医療発展に貢献した医師や研究者などに贈られるもので、3年に1度開催されます。今回、マラリア撲滅に尽力したジムデ博士と、顧みられない病気の治療薬開発に取り組むDNDiが受賞されました。授賞式には石破総理大臣も出席し、賞状と賞金1億円の目録が贈られました。
石破総理大臣は「アフリカの人々が深刻な感染症の問題に今なお直面していることを忘れてはならない。国際保健課題の解決に向けた共創の取り組みがさらに広がることを願っている」と述べ、国際的な協力の重要性を強調しました。