日銀金融政策決定会合：今後の金利はどうなる？
日本銀行は本日より金融政策決定会合を開催し、政策金利の据え置きと2025年度の物価見通しの上方修正が見込まれています。日米間の関税合意を受け、新たな経済・物価情勢の展望レポートが発表され、植田和男総裁の発言から今後の利上げに関する手がかりを探る展開となりそうです。
日米関税合意の影響
日米両政府は、自動車を含む日本への関税率を15％とすることで合意しました。EUとの交渉も進展しており、日銀は米関税政策に伴う不確実性の低下を期待しています。複数の関係者によると、日米合意を受け、企業行動次第では年内に利上げできる環境が整う可能性があると見られています。金融市場では、年内の追加利上げの可能性を7割程度と見ています。
専門家の見解
内田真一副総裁は、日米合意を「日本経済にとって関税政策を巡る不確実性の低下につながる」と評価しました。林芳正官房長官も、米EU間の合意を含め「日本経済や世界経済を下押しするリスクを低下させる」との見解を示しています。
今後の展望
日銀は、経済・物価の改善に応じて金利を引き上げる考えを示しており、市場は次の利上げ時期について注目しています。会合終了後には、最新の経済・物価情勢の展望レポートも公表されます。2025年度の生鮮食品を除く消費者物価指数（CPI）の前年度比上昇率は、前回5月の2.2%から上方修正される見通しです。
為替市場への影響
日銀が利上げを再開する場合、円安が再燃する可能性も考慮する必要があります。過去の事例では、日本の金利上昇が円高につながったケースも見られました。今後の日銀の政策決定が、為替市場に大きな影響を与える可能性があります。
- 政策金利の据え置きと2025年度の物価見通しの上方修正
- 日米関税合意による経済への影響
- 今後の利上げに関する市場の予測