「西の都」日本遺産取り消し:何が起きたのか?
文化庁が今年2月、福岡県の太宰府天満宮などを含む日本遺産「古代日本の『西の都』」の認定を取り消しました。これは平成27年の制度創設以来、初の取り消し事例となり、地元からは落胆の声が上がっています。
観光への影響は?
認定取り消しによる観光への影響が懸念されましたが、意外にも大きなダメージはなかったようです。これは、日本遺産そのものの認知度が低いことが一因と考えられます。
再申請への温度差
再申請を巡っては、福岡県と佐賀県の構成地域である5市2町の間で温度差が生じています。太宰府市の楠田大蔵市長は、認定取り消しを意に介さず、「日本遺産であろうがなかろうが、歴史や文化に誇りを持っており、これまで通りしっかりとアピールする」と述べています。
日本遺産の課題
今回の取り消しは、日本遺産の知名度の低さという課題を浮き彫りにしました。文化庁もこの点を認識しており、今後の制度運営において改善が求められます。
今後の展望
太宰府市は再申請について慎重な姿勢を示しており、「日本遺産そのものがどうなんだと投げかけるきっかけだ」と述べています。今回の出来事を教訓に、日本遺産のあり方について議論が深まることが期待されます。
- 初の日本遺産取り消し
- 観光への影響は限定的
- 再申請に温度差
- 日本遺産の認知度向上が課題