トランプ前米大統領がブラジルに対し、高率の関税を課す意向を示し、国際社会に波紋を広げています。自身のSNSへの投稿で、ブラジルに50%の関税をかけると表明しました。これは、他の国々に通知されている税率の中で最も高いものです。
ボルソナーロ氏擁護か?
背景には、クーデターを企てた罪などで起訴されたブラジルのボルソナーロ前大統領に対するトランプ氏の強い擁護姿勢があると考えられています。トランプ氏は、ブラジルのルラ大統領に50%の関税を通告する書簡の画像を投稿し、「ボルソナーロ前大統領に対するブラジルの扱いは、国際的な恥だ」と批判しました。
BRICSサミット欠席の習近平氏
一方、中国の習近平国家主席がBRICSサミットを欠席したことも憶測を呼んでいます。米中新冷戦構造が先鋭化する中で、中国が主導力を発揮する新たな国際秩序の枠組みとしてBRICSは注目されています。一部では、習近平氏に深刻な健康問題が起きているとか、あるいは党内権力闘争が激化しているなどの情報も出ています。
ドルの地位を巡る攻防
さらに、トランプ氏は、ドルが基軸通貨の地位を失えば「大きな世界戦争に敗れたようなものだ」と述べ、危機感をあらわにしました。ドルとは別の決済手段を模索するBRICS諸国に対し、10%の関税を課す意向を示しています。BRICSは「ドルを破壊しようとしている」と非難しました。
国際情勢が複雑に絡み合う中、今後の動向が注目されます。