御蔵島で野生化した猫による渡り鳥の大量捕食が判明!
伊豆諸島の御蔵島(東京都御蔵島村)で、野生化した猫が渡り鳥であるオオミズナギドリを年間最低でも約3万5000羽も捕食しているという衝撃的な調査結果が、森林総合研究所などによって発表されました。この事態は、御蔵島の生態系に深刻な影響を与えている可能性が指摘されています。
研究グループは、島の野生化した猫の冬季の食性を調査。その結果、オオミズナギドリが越冬期から繁殖期に移行する1月から3月初旬にかけて、猫がオオミズナギドリを捕食していることが明らかになりました。さらに驚くべきことに、人が観測するよりも5週間も早く、猫がオオミズナギドリを捕食し始めていたのです。
猫一匹あたり年間330羽を捕食!
調査結果に基づき、猫一匹あたりの年間捕食数は約330羽と推定されました。2022年度の捕獲数から計算すると、年間で少なくとも約3万5000羽ものオオミズナギドリが猫によって捕食されていることになります。
オオミズナギドリ以外の鳥も被害に
さらに、オオミズナギドリだけでなく、国の天然記念物であるアカコッコや、準絶滅危惧種であるカラスバトなども猫に捕食されていることが確認されています。これは、御蔵島の固有種を含む生態系全体への深刻な影響を示唆しています。
研究者らが国や都に対応を求める
研究者らは、野生化した猫が生態系に与える影響を重大視し、捕獲などの対策を国や都に求めています。御蔵島の豊かな自然を守るためには、早急な対応が求められます。
- 野生化した猫による渡り鳥の大量捕食
- 猫一匹あたり年間330羽を捕食
- オオミズナギドリ以外の鳥も被害
- 生態系への深刻な影響
- 研究者らが国や都に対応を求める