しなの鉄道、リゾート開発を見据え速達列車を検討
しなの鉄道(長野県上田市)が、妙高高原(新潟県)-軽井沢(長野県)間を結ぶ速達列車の運行を検討していることが明らかになりました。土屋智則社長が新潟日報社の取材で語ったもので、妙高高原エリアのリゾート開発を見据え、観光集客が見込める2拠点を時短で繋ぐことで利用増を狙います。リゾート開業が予定される2028年に合わせてダイヤ改正を目指しています。
現在、妙高高原-軽井沢間は直通列車が1日数本ありますが、各駅停車の場合約2時間半かかります。計画では、停車駅を長野駅などに絞り、所要時間を約1時間半まで短縮する速達列車の導入を検討しています。
妙高高原エリアのリゾート開発
妙高高原地域では、外資系不動産投資ファンド「ペイシャンス・キャピタル・グループ(PCG)」がリゾート開発を計画しており、2028年末のオープンを目指しています。しなの鉄道は、このリゾート開発に合わせて、観光客の誘致を強化する考えです。
今後の計画
2025年度は、妙高高原-軽井沢間の移動需要を見極めるため、様々な取り組みを行います。料理を楽しめる観光列車「ろくもん」を7〜9月の計3日間運行するほか、秋の行楽シーズンには快速の臨時列車を1日数往復走らせる計画です。土屋社長は「妙高高原はインバウンド(訪日客)の玄関口になる。観光客を長野県の沿線に誘導する取り組みを進めていきたい」と述べています。
さらに、しなの鉄道は9月1日付で営業企画部を新設し、軽井沢や妙高高原などを訪れる訪日客の取り込みを促進します。
- 観光列車「ろくもん」運行
- 秋の臨時快速列車
- 営業企画部新設
これらの施策を通じて、しなの鉄道は沿線の活性化を目指します。