フィジー首相、中国の太平洋地域における軍事拠点構築に強硬姿勢
フィジーのランブカ首相は、中国が南太平洋地域に軍事基地を建設することに対し、断固として反対の立場を表明しました。オーストラリアのキャンベラで行われた記者会見で、首相は「もし中国が来ようとしても、誰が歓迎するだろうか？フィジーはしない」と明言しました。この発言は、太平洋地域における中国の影響力拡大に対する懸念の高まりを反映しています。
背景にある大国間の駆け引き
近年、太平洋島嶼国は戦略的な重要性から、大国間の勢力争いの舞台となっています。アメリカと中国は、この地域での安全保障関係の構築を目指しており、フィジーをはじめとする島嶼国は、その間で微妙なバランスを保とうとしています。
中国側の動きと周辺国の反応
中国は昨年9月、フィジー上空を通過する大陸間弾道ミサイルの実験を実施しました。中国国防部はこれを「年次軍事訓練の定例的な手配」と説明していますが、周辺国からは懸念の声が上がっています。また、中国がソロモン諸島に軍事基地を建設する計画があるとの報道もありましたが、中国側はこれを否定しています。
フィジー首相の懸念
ランブカ首相は、中国が軍事基地を必要としなくても、その影響力を行使できると考えています。しかし、南太平洋地域における中国の軍事的なプレゼンス拡大は、地域の安定を損なう可能性があると懸念しています。彼は、他の太平洋島嶼国のリーダーたちと協力し、中国の軍事基地建設に反対していく意向を示しました。
今後の展望
太平洋島嶼国は、海上貿易の要衝として、国際的な重要性を増しています。この地域における大国間の駆け引きは、今後ますます激化することが予想されます。フィジーのランブカ首相の強硬姿勢は、この地域の将来に大きな影響を与える可能性があります。
- フィジーは中国の軍事基地建設を拒否
- 太平洋地域における大国間の勢力争いが激化
- 中国の軍事的なプレゼンス拡大に対する懸念