香港、世界トップ大学の人材獲得に本腰
香港が、ハーバード大学をはじめとする海外トップ大学からの人材獲得に力を入れていることが明らかになりました。教育局は、すでに数百件の転学申請を受け付けており、少なくとも36件の入学許可通知を発行したと発表。この積極的な動きは、香港の高等教育の国際競争力を高めるための戦略の一環と見られています。
背景には教育予算の削減?
一方で、香港政府は財政赤字を理由に、8つの主要大学に対して40億香港ドルの予算削減を要求しています。これに対し、教育局長の蔡若蓮氏は、大学には依然として1000億香港ドルを超える「私的資金」があり、国際ランキングにおける競争力には影響ないと強調しています。蔡若蓮氏は、予算削減は大学が新たな資金源を開拓する機会にもなるとし、産学連携や寄付金の増加などを奨励しています。
アメリカからの留学生の関心高まる
蔡若蓮氏はまた、アメリカの大学からの転学希望者からの問い合わせが約850件、申請が数百件に上ると発表しました。これは、香港の大学が国際的な学生にとって魅力的な選択肢となっていることを示唆しています。政府は、北部地域に90ヘクタールの土地を大学都市として開発する計画も進めており、2024年上半期には開発概要を発表する予定です。
- 香港政府、海外トップ大学からの人材獲得を強化
- 教育予算削減の一方で、大学の国際競争力維持を強調
- アメリカからの留学生の関心が高まる
香港の高等教育の未来は、人材獲得戦略と予算削減という二つの要素によって形作られようとしています。今後の動向に注目が集まります。