阪神タイガースの原口文仁選手が今シーズン限りで現役を引退することを発表しました。しかし、藤川球児監督は、原口選手をポストシーズンの貴重な戦力として大いに期待しています。
藤川監督、原口への絶大な信頼
「短期決戦ですから、状態が上がってきた選手たちで勝負する」と語る藤川監督。「プレーオフまで戦っていくので彼の力が必要になる。そう信じています。監督としてそれを待つ」と、その期待の大きさを強調しました。練習前には選手やスタッフが集まった円陣で「(原口を)戦力として呼んでいる」と鼓舞し、一塁での守備練習やフリー打撃に熱い視線を送りました。
原口の勝負師としての才能
藤川監督は、現役時代に共にプレーし、バッテリーも組んだ経験から、原口選手の「グラウンドでの必死な姿」を間近で見てきました。だからこそ、最後に大仕事をやってのけてくれそうな期待感があるのです。「やっぱり勝負師ですよね。大変なところで1本打つのは本当に難しい。その中で戦ってきている選手。最大限の敬意はあります」と、その才能を高く評価しています。
引退セレモニーとポストシーズンへの意気込み
原口選手の引退セレモニーは、10月2日のヤクルト戦(甲子園)で行われる予定です。この試合では代打での起用が考えられています。スタメン出場は、村上選手がタイトルを争っているため、原口選手自身が固辞したとのことですが、「ベンチに入って、大事なところで活躍してくれると思う」と藤川監督は予言しています。原口選手は、2014年の日本シリーズから数えて通算14試合のポストシーズン出場経験も持っています。日本一の歓喜の瞬間まで、共に戦うことを誓っています。
原口選手の引退会見
引退会見では、「多くの方に支えられてプレーできた。寂しい気持ちもあるが、感謝の気持ちの方が大きい」と、阪神一筋の16年間を振り返りました。度重なる故障や大腸がんを克服し、プレーする姿は多くの人に勇気と希望を与えました。「節目、節目で力以上のものを出せたのはファンの皆さまの応援がたくさんあったおかげ」と感謝の言葉を述べました。ユニホーム姿で会見に臨んだ理由については、「ユニホームは戦闘服。その気持ちを忘れたくない」と語り、ポストシーズンに向けて「戦いは続く。少しでも戦力になれるように準備をして、体調を整えて挑みたい」と意気込みを語りました。