群馬県草津町を揺るがした黒岩信忠町長に対する名誉毀損裁判で、元町議の新井祥子被告に対し、前橋地裁は懲役2年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。この裁判は、新井被告が黒岩町長との肉体関係を虚偽告訴したとして、名誉毀損と虚偽告訴の罪に問われたものです。
事件の経緯
事件の発端は、新井被告が「町長室で性交渉をした」という虚偽の証言を基にした電子書籍を出版したことにあります。黒岩町長はこれを名誉毀損として訴え、民事訴訟では新井被告の証言が「虚偽」と認定されました。今回の刑事裁判では、さらに虚偽告訴についても有罪判決が下されました。
判決内容と町長の反応
判決で山下博司裁判長は、新井被告の行為を「被害者の社会的評価を低下させる内容で悪質だ」と断じました。判決後、黒岩町長は記者会見で「私の主張がすべて認められた形となり、感謝している。名誉を回復することが草津町の信頼を回復させることだと信じて戦ってきた」と語りました。また、長年にわたる裁判について「民事訴訟と刑事訴訟の判決が出るまで6年もかかり、長い戦いだった」と述懐しました。
今後の草津町
黒岩町長は今回の判決を受け、観光振興などに力を入れていく考えを示しています。草津温泉をはじめとする観光資源を活かし、町の活性化を目指すとしています。今回の事件を教訓に、草津町は新たな一歩を踏み出すことになるでしょう。
関連情報
- 弁護士ドットコムニュース:草津「虚偽の性被害」告発事件、元町議の女性に執行猶予付き有罪判決
- 産経新聞:加害者扱いされたが…「謝ってくれれば、許す」 黒岩信忠氏インタビュー
- NHK:群馬 草津町長への名誉毀損裁判 元町議に執行猶予付き有罪判決