モルドバ情勢緊迫!ロシアの揺さぶりとEUの支援
ウクライナ情勢の陰で、東欧の小国モルドバが新たな危機に直面しています。ロシアによる情報操作工作が激化し、親欧米政権への信頼を失墜させようとする動きが活発化しているのです。
独立メディアの記者がロシアの「トロール工房」に潜入調査を行った結果、SNSで偽情報を流布する工作員に報酬が支払われている実態が明らかになりました。9月28日に実施される議会選を前に、世論を操作しようとするロシアの意図が見え隠れします。
「ウクライナの次」として懸念されるモルドバ
ロシアのウクライナ侵攻から3年、モルドバは地理的にウクライナとルーマニアの間に位置し、ロシアの影響を受けやすい状況にあります。EUからの支援を受けていますが、加盟交渉はまだ進行中で、NATOにも加盟していません。
NATO非加盟であるため、ロシアからの直接的な脅威に対する抑止力が弱いのが現状です。さらに、モルドバ東部には親ロシア派が実効支配する未承認国家「沿ドニエストル共和国」が存在し、ロシアに「保護」を求めています。
沿ドニエストルの現状
沿ドニエストルは、モルドバからの独立を一方的に宣言した未承認国家です。首都ティラスポリでは、モルドバの携帯電話の電波が途絶え、モルドバのラジオも聞けなくなります。街にはレーニン像やソ連時代の建築物が並び、沿ドニエストルの旗とロシア旗が至るところで掲げられています。兵士はロシアの国旗を制服につけ、独自の通貨「沿ドニエストル・ルーブル」が流通しています。
モルドバはEUとの関係を強化し、ロシアからの影響を排除しようと努めていますが、依然として厳しい状況が続いています。今後のモルドバ情勢から目が離せません。
- ロシアの情報工作活動
- 未承認国家「沿ドニエストル」の存在
- EUの支援と加盟交渉