立憲民主党の野田佳彦代表が、自民党総裁選と野党連携について積極的な発言を続けています。自民党総裁選については「つまらない」と一刀両断。その真意と、野党連携に向けた具体的な動きを追います。
自民党総裁選への痛烈な批判
野田氏はTBS系「ひるおび!」に出演し、自民党総裁選の討論会について「去年9人立候補した時のような、ゴツゴツした個性が出ていない。皆同じで違いが分からない」と厳しく批判しました。旧安倍派や石破グループを意識するあまり、各候補者が持論を封印していると指摘し、「党内融和」を優先する姿勢に疑問を呈しました。一方で、退任する石破茂総理については「もっと早く持ち味を発揮して欲しかった」と残念がる場面もありました。
野党連携に向けた積極的な動き
野田氏は首相指名選挙を巡り、野党間の協議を始める考えを表明しました。フジテレビの番組で「来週にも協議を国会対策委員長間で始めて、どんな議論の仕方に持っていくのかをぜひ呼びかけしていきたい」と述べ、安住淳幹事長と笠浩史国対委員長に指示を出したことを明らかにしました。しかし、国民民主党の玉木雄一郎代表や日本維新の会の藤田文武共同代表は、基本政策の違いから野党の候補者一本化には否定的です。
国民民主党・維新との隔たり
玉木氏は首相指名を巡る協力には「基本政策の一致が不可欠」との立場を示しており、原発や安全保障政策で隔たりのある立憲民主党との共闘に慎重な姿勢です。維新も独自路線を堅持する構えを見せており、野党間の足並みが揃わない状況が続いています。
それでも連携を模索する理由
野田氏は「政党が違うわけだから基本政策が違うのは当たり前だ。3つ、4つ共通点を見いだす努力をすることが大事だと思っている」と述べ、連携の可能性を模索する姿勢を強調しました。「ある種のプロジェクト政権をつくろうということも協議の対象にならないのか」と語り、柔軟な連携の形を視野に入れていることを示唆しました。
野田氏の積極的な発言は、停滞する野党勢力の再編に向けた起爆剤となるのでしょうか。今後の動向に注目が集まります。