吉沢亮主演『国宝』釜山映画祭で喝采!ヒットの秘密と歌舞伎界の未来

吉沢亮さん主演の映画『国宝』が、釜山国際映画祭で上映され、大きな反響を呼んでいます。李相日監督と共に記者会見に出席した吉沢さんは、映画のヒットについて、そして歌舞伎界の未来について語りました。

釜山国際映画祭で『国宝』が喝采

韓国の釜山国際映画祭で、『国宝』(李相日監督)が上映され、観客から熱い拍手が送られました。歌舞伎という韓国では馴染みの薄い題材でありながら、日本で100万人を超える観客動員数を記録したことが、大きな話題となっています。

記者会見では、李監督と吉沢亮さんに対し、「ヒットの理由は何か」「映画界に新たな可能性を感じるか」など、映画界の変化や展望を尋ねる質問が相次ぎました。映画専門記者からは「今映画祭で一番感動した作品。人間と芸の本質を描いた」と絶賛する声も上がりました。

中村米吉が語る『国宝』と歌舞伎の血筋

映画『国宝』は、歌舞伎の世界における「血筋」と「本筋」の生きざまを描いています。若手歌舞伎俳優の中村米吉さんは、自身も歌舞伎役者として歩んできた道に思いを馳せつつ、映画について語りました。

中村さんは、映画に登場する立花喜久雄(吉沢亮)と大垣俊介(横浜流星)という2人の歌舞伎役者について、「私はどうしても俊介側の人間ですから、自然と彼の視点で物事を見てしまいます」と語ります。そして、「京鹿子娘道成寺」の出番前に、半二郎が俊介に「お前には血がある。役者の血が守ってくれる」と励ますシーンに共感すると述べています。

中村さんは、稽古を重ね、教わったことを大切に舞台を勤めることは大前提としながらも、「いざ大役を勤める時、自分の先祖に思いを馳せ、同じ血が流れているということを、心の支え、ある種の拠り所にしてしまう時があります」と語りました。

『国宝』が問いかけるもの

『国宝』は、歌舞伎の世界だけでなく、私たちが生きる社会においても、才能や努力、そして血筋といったものが、どのように影響しあうのかを問いかける作品です。吉沢亮さんの熱演、そして李相日監督の卓越した演出によって、観る者の心に深く刻まれる作品となっています。

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