衝撃!牛にシマウマ模様で虫よけ!? イグ・ノーベル賞受賞の真相

人々を笑わせ、そして考えさせる研究に贈られるイグ・ノーベル賞。2025年もユニークな研究が選ばれ、話題を呼んでいます。特に注目を集めたのは、日本の研究チームによる「牛にシマウマ模様を塗ると虫が寄り付きにくくなる」という研究です。

シマウマ模様でアブを撃退?

農業・食品産業技術総合研究機構の児嶋朋貴研究員らのチームは、黒毛和牛に白い塗料でシマウマのような模様を描く実験を行いました。その結果、模様を描いた牛は、何も描かれていない牛に比べて、アブやサシバエなどの吸血昆虫が近寄る数が大幅に減少したのです。

なぜシマウマ模様が効果的なのか?

研究チームによると、シマウマの縞模様は、昆虫の視覚を混乱させる効果があると考えられています。特に、アブなどの吸血昆虫は、偏光を利用して獲物を探すため、縞模様によって正確な距離感を掴むのが難しくなり、結果的に牛に近づきにくくなるのではないかということです。

牛のストレス軽減と殺虫剤削減に貢献

吸血昆虫に刺されると、牛はストレスを感じ、発育が悪くなるなどの影響が出ます。また、虫刺されによる感染症を防ぐために、殺虫剤を使用する必要も生じます。シマウマ模様を塗ることで、これらの問題を解決できる可能性があるのです。研究チームは、この成果を応用することで、牛のストレス軽減や殺虫剤の使用量削減に貢献できると期待しています。

今後の課題

ただし、牛に塗った模様は数日で落ちてしまうため、長期的な持続性を持つ技術の開発が今後の課題となります。より効果的で持続可能な虫よけ対策の開発が期待されます。

イグ・ノーベル賞とは?

イグ・ノーベル賞は、ノーベル賞のパロディとして1991年に創設されました。人々を笑わせ、考えさせるユニークな研究に贈られます。日本の研究者の受賞は、今回で19年連続となります。

今年のイグ・ノーベル賞では、他にも、パスタの物理学や、ナルシシストへの対応など、興味深い研究が多数選ばれました。これらの研究は、一見すると奇妙に見えるかもしれませんが、科学的な視点から新たな発見をもたらし、私たちの生活に役立つ可能性を秘めているのです。

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