2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震から7年が経過しました。最大震度7を観測し、44名の尊い命が失われたこの災害の記憶は、今もなお多くの人々の心に深く刻まれています。
厚真町で追悼式、遺族らが冥福を祈る
特に被害が大きかった厚真町では、6日に追悼式が執り行われました。遺族や関係者約140名が参列し、犠牲者の冥福を祈りました。宮坂尚市朗町長は式辞で、「今なお尽きることのない悲しみが込み上げて参ります」と述べ、復興への決意を新たにしました。
遺族代表として挨拶した中村真吾さんは、両親と祖母を地震で亡くされました。「悲しみは少しずつ和らいだとはいえ、あの当時を思い起こすたび胸が締め付けられます。私たちは失われた命を忘れず、助け合う心と記憶を次の世代へとつないでいきます」と語り、参列者の心を打ちました。
災害の記憶を未来へ
地震による大規模な土砂崩れが発生した吉野地区にも献花台が設けられ、多くの人々が犠牲者を悼みました。7年という歳月が流れましたが、被災地の復興は着実に進んでいます。しかし、災害の教訓を決して忘れず、今後の防災対策に活かしていくことが重要です。
北海道胆振東部地震は、私たちに自然災害の脅威と、助け合いの精神の大切さを改めて教えてくれました。この記憶を風化させることなく、未来へと繋げていくことが、私たちに課せられた使命です。
地震の概要
- 発生日時:2018年9月6日午前3時7分
- 最大震度:7
- 死者:44名(災害関連死を含む)
- 負傷者:785名
- 住宅被害:2300棟以上が全半壊