経済産業省が発表した7月の商業動態統計速報によると、小売業販売額(全店ベース)は前年比0.3%増となりました。しかし、これは前月の1.9%増から大幅な伸びの縮小を示しています。一体何が起こっているのでしょうか?
食品・医薬品は好調、自動車・家電は苦戦
詳細を見ていくと、食料品や医薬品は引き続き好調を維持している一方、自動車や家電製品、燃料などが販売不振に陥っていることがわかります。飲食料品小売業は前年比1.5%増と指数を大きく押し上げましたが、経産省は増加の要因が数量によるものか、価格上昇によるものか特定できていません。
猛暑が織物・衣服の販売を後押し
特筆すべきは、医薬品・化粧品小売業が前年比3.9%増と大きく伸びた点です。ドラッグストアでは備蓄米や日焼け止めなどの販売が増加しました。また、記録的な猛暑の影響で、織物・衣服の販売も8.0%増と大きく伸びています。
インバウンド客減少が百貨店を直撃
業態別に見ると、インバウンド客の減少により百貨店の販売額が6.6%減と低迷しています。一方で、スーパーは4.9%増と好調を維持、コンビニエンスストアも3.6%増加しました。エアコンの不振により家電大型専門店は4.8%減、ドラッグストアは5.7%増加となっています。
- 食料品・医薬品:好調
- 自動車・家電・燃料:不調
- 百貨店:インバウンド客減少で低迷
- スーパー・コンビニ:好調
今後の小売業界の動向に注目が集まります。詳細なデータは経済産業省のウェブサイトで公開されています。